「自分にぴったりの仕事を見つけよう!職種研究事務系編」

はじめまして

今回は職種研究について紹介します。

職種研究は、自分がどのように仕事と関わりたいかを理解するために必要なプロセスです。

例えば、大学では文系を専攻していたAさんは、事務職に就いたものの、数字を扱う仕事にやりがいを感じず、次第に仕事に対するモチベーションが低下してしまいました。

このような後悔を避けるためにも、職種研究は非常に重要です。

また、活を行う際には、志望理由を具体的にするための手順としても役立ちます。

自分に合った職種を見つけることで、より充実したキャリアを築くことができるでしょう。

ぜひこの記事を読んで、職種研究を行ってみてください。

職種研究とは

職種研究とは、特定の職業や職種について詳細に調査し、その業務内容や求められるスキル、働き方、将来性などを理解するための活動を指します。

これには、仕事内容の具体的な理解だけでなく、その業界全体の動向や、職場環境、求められる価値観なども含まれます。

職種研究を行う理由

職種研究を行う理由は、自分に合った職業を見つけるための重要なステップであるためです。職種について十分な理解がないまま就職すると、期待とのギャップやミスマッチが生じ、早期離職やキャリアの停滞につながるリスクがあります。

また、職種研究を通じて自分の強みや興味を明確にし、採用選考時に自信を持って自分の志望動機を伝えることが可能になります。

さらに、職種や業界を深く理解することで、社会や市場の変化にも柔軟に対応できるキャリア形成が実現します。

今回は事務系職種について紹介します。

事務系職種は文系の方が就くことが多いですが、近年では文理こだわらない職種が多くなってきたことにより理系の方も増えてきています。

文系の方も理系の方も視野にいれてみてはいかがでしょうか。

職種研究の実践

では職種研究を行っていきましょう。

職種研究では、業界により存在する職種が異なるため、前回の記事で紹介した業界研究から絞った業界に存在する職種を優先的に調べていくことをおめすすめします。

プロセスとしては、①職種を調べ、②自分の経験や性格から合致する職種を考えていきます。

①職種を調べる

職種を調べるとき、先ほどもお伝えした通り、職種には数多くの種類があるため、志望業界に存在する職種から調べていくことをおすすめします。

志望業界がまだわからない方は業界研究の記事を参考に考えてみてください。

今回は一般的にどの業界にもある事務系の職種を調べてみます。

職種を調べるときは、

  • 業務内容
  • 求められるスキル
  • その業務の魅力や注意点、向いている人、大変なことなど

について調べます。

理由としては、業務内容についての理解やその業務の魅力、大変な点を知ることでその職種についての理解を深くしていくためです。また、求められるスキルを調べることで自分の得意なことと合わせてアピールをすることもできます。

事務系の職種一覧

今回は事務系の職種を6つに分類してA〜F表記で紹介します。

業務内容と求められるスキル、魅力と注意点を職種ごとに紹介します。

A財務・経理

財務:企業の資金調達や運用を担い、経営戦略に基づいて資金計画を立案・実行します。

資金繰りの管理、銀行や投資家との交渉、リスクマネジメント、投資計画の実行が主な業務です。

経理:日々の会計業務を行い、企業の財務状況を正確に記録・報告します。

仕訳入力、決算業務、税務申告、給与計算などを担当し、会社の経営判断を支える基盤となる役割を果たします。

〈求められるスキル〉

財務諸表の読解能力、税法、企業会計原則、金融知識(財務では特に重要)

〈魅力と注意点〉

企業経営の中枢に関わる重要な役割を担うため、会社全体の仕組みを深く理解できます。

安定性があり、専門知識を武器に長期的なキャリアを築けます。

繁忙期(決算期や税務申告時期)には業務が集中しやすく、長時間労働になりがちです。

法改正や会計基準の変更に対応するため、継続的な学習が必要となります。

B広報

広報(PR:Public Relations)は、企業や団体のイメージを外部に向けて発信し、信頼関係を築く役割を担う職種です。

対象は顧客、メディア、投資家、地域社会、行政など多岐にわたります。広報活動の目的は、自社や自社製品・サービスの価値を適切に伝え、ブランドイメージを向上させることです。業務としては、以下があります。

  • メディア対応:プレスリリースの作成、記者会見の運営、メディアからの取材対応。
  • イベント運営・企画:製品発表会、地域貢献イベント、展示会への出展など。
  • 社内広報:社員向けニュースやイベントの企画を通じて社内のコミュニケーションを円滑化。
  • リスクマネジメント:クレーム対応や不祥事発生時の危機管理(クライシスコミュニケーション)。

〈求められるスキル〉

文章作成力:プレスリリースや広報資料を作成する能力。

わかりやすく、魅力的な文章を作る力が必要です。

企画力・発信力:イベントやキャンペーンを企画し、それを効果的に実行する力。

〈魅力と注意点〉

イベントの企画・運営やキャンペーンのデザインなど、アイデアを形にする機会が多く、自分の創造性を発揮できます。

しかし、プレッシャーや多様なスキルの要求に応える必要があります。

挑戦的な環境で成長したい、クリエイティブかつ社交的な人にとって特に向いている職種です。

C企画

企画職は、企業や団体の目標を達成するための戦略やアイデアを立案し、それを実現するためのプロセスを設計する職種です。取り扱う分野は多岐にわたり、商品開発、マーケティング戦略、イベント企画、業務改善プロジェクトなどが含まれます。

業務内容は以下があります。

  • 市場調査・分析:顧客ニーズや市場の動向を調査し、それを基に新しいアイデアを生み出す。
  • 戦略立案:短期・中期・長期の計画を作成し、達成目標を設定する。
  • プレゼンテーション:アイデアや計画を社内外の関係者に説明し、賛同を得る。
  • 実行管理:企画を実行するためのプロジェクトマネジメントを行い、結果を評価する。

〈求められるスキル〉

  • 分析力:データや市場情報を読み解き、適切な戦略を立案する力。
  • 創造力:新しいアイデアや斬新なコンセプトを考える力。
  • コミュニケーション能力:チームや外部関係者と連携して、計画を進める力。

〈魅力と注意点〉

新しいアイデアを形にできるため、創造性を発揮できます。

自分の企画が世の中に出たときの達成感は大きいです。

しかし、市場や顧客ニーズは常に変化しているため、最新の情報をキャッチし、柔軟に対応する力が求められます。

D人事

人事職は、企業の「人」に関わる業務を担うポジションで、採用や社員の育成、労務管理、評価制度の運用など、企業の成長に欠かせない役割を果たします。

具体的には以下のような業務があります

  • 採用業務:新卒・中途採用の企画、求人票の作成、応募者対応、面接・選考の実施。
  • 人材育成:社員研修の企画・実施、キャリア開発支援、リーダー育成プログラムの運営。
  • 労務管理:勤怠管理、給与計算、社会保険手続き、福利厚生の運用。
  • 人事制度設計:評価制度、報酬体系、働き方改革の企画と実施。
  • 組織開発:企業文化の醸成、チームビルディング、従業員満足度向上の施策。

〈求められるスキル〉

  • コミュニケーション能力:社員や候補者と良好な関係を築き、意見を引き出す力。
  • 企画力と実行力:採用や研修などの施策を企画し、形にする能力。
  • 柔軟な思考:多様な人材や状況に対応する柔軟性。

〈魅力と注意点〉

優秀な人材を採用し、育成することで企業の未来を支える重要な役割を果たします。

また、社員の成長やキャリア形成を支援し、その成果を見ることで達成感を得られます。

しかし、様々な部署や立場の意見を調整する場面が多く、バランス感覚が求められ、採用ミスや不適切な対応が、企業全体に大きな影響を与える場合があります。

Eマーケティング

マーケティング職は、企業の商品やサービスを効率的に顧客に届けるための戦略を立案・実行し、収益を最大化することを目的とした職種です。消費者のニーズや市場の動向を分析し、それに基づいてプロモーション活動や商品開発を行います。

主な業務内容は以下の通りです。

  • 市場調査・分析:顧客のニーズや競合の状況を把握するためのデータ収集と分析。
  • デジタルマーケティング:SEO、リスティング広告、SNS運用など、オンラインの手法を活用した集客活動。
  • ブランド戦略:企業や商品のブランドイメージを向上させる取り組み。
  • 効果測定と改善:マーケティング活動の成果を測定し、改善策を講じる。

〈求められるスキル〉

デジタルリテラシー:SEO、Web広告、SNS運用、データ解析ツールの活用スキル。 マーケティング知識:4P(Product, Price, Place, Promotion)やSTP(Segmentation, Targeting, Positioning)などのフレームワーク理解。

〈魅力と注意点〉

売上や集客の結果が数値として見えるため、やりがいを感じやすい職種です。

消費者や市場を深く理解し、企業と顧客をつなぐ橋渡し役として活躍したい人におすすめの職種です。

しかし、マーケティングの手法やトレンドは常に変化しており、学び続ける努力が必要です。

F総務

総務職は、企業や組織が円滑に運営されるよう、全体を支える業務を担当する職種です。

企業の「縁の下の力持ち」として、幅広い業務を横断的にこなします。

具体的な内容は会社の規模や業種によって異なります。

以下のような業務が一例として挙げられます。

  • オフィス環境の管理:備品の購入・管理、設備のメンテナンス、社内美化の推進。
  • 文書・契約書管理:社内文書や契約書の作成・保管、規程の整備。
  • 社内イベントの運営:社員総会、懇親会、研修などの企画・実行。

〈求められるスキル〉

  • 調整力:多くの部署や関係者の間で円滑に物事を進める能力。
  • 問題解決力:日常業務や突発的な課題に対して柔軟に対応する能力。
  • マルチタスク能力:多岐にわたる業務を同時進行で管理する力。

〈魅力と注意点〉

幅広い業務を通じて、会社全体の運営を円滑にすることで、貢献を実感できます。

また、法務、労務、安全管理など、幅広い分野でのスキルを習得できます。

しかし、幅広く浅い知識が求められるため、特定の専門分野に特化しづらく、総務職は裏方の業務が多く、直接的な成果が数値化されにくいです。

②自分の経験や性格と合致する職種を考える

①で調べた職種をもとに自分に合った職種を考えていきます。

調べた際の職種の魅力や大変な点と自分の経験や性格を合わせて自分に最適な職種を考えていきます。

考えるプロセスとしては、

  1. 経験の振り返りと要素の抽出

  2. 自分の適性と価値観の整理

  3. 自分の良いと思った職種との適合性

  4. 将来像の描写

です。

今回は初回から継続して使用しているAさんの基に考えていきます。

〈Aさんの例〉

まず、1. 経験の振り返りと要素の抽出です。

Aさんは、自己分析の記事で述べた過去の振り返りを活用しました。

過去は振り返りで用いた過去のプロジェクト経験で、チームで協力して新しいアイデアを生み出し、それを形にしていくことに大きなやりがいを感じました。

過去のプロジェクトで、チームでの活動が楽しく、充実感を感じた理由は以下の2点に集約されます。

  • 多くの人と意見を交わし合う中で、新しいアイデアを生み出せたこと
  • 全員のアイデアを組み合わせ、独自のプランを完成させたこと

これらは、「創造性」と「協働作業」という2つのキーワードにまとめられます。

これらの経験を基に、自分がどういった業務でやりがいを感じられるかを考えます。

次に、2. 自分の適性と価値観の整理です。

1.での振り返りで感じたやりがいがどのような職種とマッチするか考えます。

創造性→新しアイデアを生み出せたことは自分が新しい価値を生み出すことに喜びを感じるタイプであると気づくきっかけになりました。

そのためゼロから一を生み出す職種が自分に合っていると思います。

他部署では改善や運営が主体となる場合が多いですが、企画職ではまだ形のない状態から、リサーチ・立案・実行を通じて具体的な成果物を作り上げ、ゼロベースから新しいものを生み出すためマッチすると思います。

協働作業→多くの職種では「与えられた目標を達成するための協働作業」が主ですが、企画職では「何を作るべきか」「どんな価値を提供すべきか」を決めるために、関係者と協働します。

そのため協働作業が「目標設定」の段階から始まり、他職種よりも初期の段階から協力関係が不可欠です。

上記2つから企画職が自分に合っていると感じました。

次に、3. 自分の良いと思った職種との適合性です。

マッチすると考えた職種が適していると考えた理由を経験などを基に整理していきます。

自分がどういった経験をしているため、そのようなスキルを持ち合わせているため適しているか考えてみてください。

その際、マッチする部分をみつけるためにその職種についてより詳細に調べてみてください。

企画職が適していると考えた理由は、以下の通りです。

  • 他部署の業務が既存の仕組みの運営や改善が中心となるのに対し、企画職ではゼロベースから価値を創造する責任がある点が、自分の得意とする「新しいアイデアを生み出す力」とよりマッチしています。

過去の経験で、「今までにないプランを形にした喜び」を得た自分にとって、ゼロからの創造性を発揮する企画職の業務内容に大きな魅力を感じています。

  • 多くの職種では、既に設定された目標を達成するための協働作業が中心ですが、企画職では「そもそもどのような目標を設定するべきか」という段階から協働が必要です。

これは、企画職が関係者の意見を調整・集約しながら、方向性や価値のあり方を具体化す る役割を担うためです。

自分が経験した「多様な意見を融合してプランを形にした楽しさ」は、企画職の業務でこそ活かされると考えます。

特に、他部署や外部関係者とも協働しながら価値を創り上げる企画職の「初期段階からの協働」という特徴に、自分のスキルや性格が適していると感じています。

最後に、4. 将来像の描写です。

自分の経験と企画職の特性を踏まえた上で、志望動機を導き出します。

難しいように感じますが、1~3までの内容を整理すると導きやすいです。

その際に、その職でどういったことをしていきたいかなども書けるとさらに良いと思います。

今までの手順を踏まえて志望理由をまとめました。

〈志望理由〉

過去のプロジェクトで、チームで協力して新しいアイデアを生み出し、それを形にしていくことに大きなやりがいを感じました。

この経験を通じて、私は「新しい価値を生み出す」ことや、「多くの人と意見を交わしながら成果を作り上げる」プロセスに魅力を感じています。

企画職は、ゼロから新しい価値を創造する「創造性」と、初期段階から幅広い関係者と協働し、目標を具体化する「協働作業」の両方を求められる職種です。

この点が、自分が過去の経験で楽しさを感じた要素と重なるため、企画職であれば自分の能力を最大限に発揮し、社会に新しい価値を提供できると確信しています。

将来的には、チームの力を引き出しながら、顧客に新しい価値を提供できる企画を立案し、会社や社会に貢献していきたいと考えています。

最後に

以上が職種研究方法です!

職種は多数存在し、業界によって変化するため職種研究を行うことは難しいと思います。

しかし、職種研究を行うことで、自分がその仕事に対してどのように関わっていきたいか自分の中で整理することができます。

そのため、就職活動の中でより具体的な志望理由を見つけ出すことができます。

今回は、事務系職種で職種研究を行ってみましたが職種は他にもあるため、自身の志望業界にあった職種研究をぜひ行ってみてください。

最後に注意点となりますが、必ずしも自分が希望する職種でばかり仕事ができる訳ではないため、あくまでも将来どういったことがしたいなという参考に考えてください。

ご覧いただきありがとうございました!

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